2007年10月15日

ガン

昔からドラマや映画でよくある。
ガンとの闘病生活。

僕はあれがすごく嫌いだ。

最初は元気だった人が、みるみるうちにやせ細り、不可避的に死にむかう。
そこには希望も喜びもなく、あるのは抗がん剤の副作用との戦いと、過去の思い出をただ眺めるだけの日々。
そして最後は涙のクライマックス。
イコール死だ。

バカらしい。
こういう番組を見ると、作成者は精神病ではないかと思う。

もちろん、死について考えたりすることがバカらしいとか、今だけを考えて生きようとか言っているわけではない。
僕だって死について考えるし、100年で全てが消えていくことだって事実として知っている。
死をみつめるからこそ、生ある今が輝くという逆説だってわかっている。

僕が苦手なのが、あの不可避。
そして、不可避=絶望という暗い構造。
あんなの見て今を過ごしていると、実際に死に直面したとき、暗いことしか考えられないよ。
死までも行かずとも、老いを感じたとき、苦しくて泣きそうになるよ。

気分は大半において上々でいかなきゃ、つまらん。

同じような構造のかなしみってやつがある。
今の自分の状況を過去や未来と比べてうれう心だ。

よく社会人の人は言う。
学生時代に戻りたいって。

受験生は言う。
今つらくても、受験が終われば自由だって。

僕は過去について後悔することでいっぱいだ。
たぶん、他の誰よりも後悔だらけじゃないのかしら。
さらに、うわぁしんどいな〜と思うなまけ心に関しては、僕の右に出る人はいない思う。
しかしね、そんな僕でさえ、思うのだ。
だからと言って今をないがしろにすることがどれだけおろかしいか。

なんども言うが、知っていることはおろかしくない。

僕たちはいつか死ぬだろう。
学生時代は楽しかったろう。
受験が終わればそりゃあ楽しいろう。

それ自体は、知るべきだし、感受性のよりどころともなる。
しかしその言葉を言い続けることによって、今をないがしろにするということがおろかしい。

楽しい旅をするときは、終わりを常に考えながらするのか?(個人的には終わりをも楽しめばよいと思うが)
歌っていて楽しい歌は終わりを第一において歌うのか?
そんなつらいものだったら、誰が旅したり、カラオケに行ったりするのか。

会社で働いたり、勉強したり、毎日がなんとなく過ぎたり、うまくいかないことがあったり。
それで、本当に今と瞬間が全てダメだって言えるのか。

今という瞬間に文句ばかりつけるから、いっそうつまらなくなるんだ。
仕事や勉強に文句をつけることによって、いっそうあなたたちの日々の首がしまる。

毎日、その日その瞬間を、ガムを噛むように、いいことも悪いこともゆっくりと味わってゆきたい。

さて最後に。
実はこういうことを主張するということは、僕にも、今を悪く考えるクセがあるんだ。
しかし、こう書いた以上、勉強だってバイトだって人間関係だって恋愛だって趣味だって運動だって、今この瞬間をかみしめないとな。

よっしゃ、やるぞー、明日一限の課題やるの忘れてたからやるぞー!
なにー、利益相反か、おもしろいなー!
やったら帰るぞー!電車の中で手形小切手の本を読めて楽しいな!

寒さがなんだー!
阪神の敗戦がなんだー!
ウオッカがなんだー!

やーるぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(あとがき。本文はけして悲観主義を否定するものではありません。悲観という感情は人間らしい、すばらしい感情だと思います。ただ、それは今を生きるという中にあっては、毒になる可能性が多分にあるということです。悲観の心ももちながらも、けしてそれに心を支配されないように、あなたが毎朝通勤に使う電車の車内、あっという間に過ぎてゆく一ヶ月や一年、人間関係での問題、こういうものにマイナス評価ばかりを与えて苦しまないように。著者とともに、毎日ホットに生きてゆきましょう。なお、ある漫画に情緒深いワンシーンがあります。90年生きてきたおじいさんに、いつの頃が楽しかったか聞くのです。おじいさんは「…今かな」と答えるのです。さあ、今から次の一分、次の五分、次の一時間をあなたの鮮やかな色に染めてみてください)
posted by 映画委員長 at 19:06| 奈良 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 俺は、人生は苦しいからこそ美しいと思うなぁ。苦しさにスポットをあてると見えてくるものもあるかなと。
 だから、全編通して哀しい映画、嫌いじゃないです。
Posted by よしや魔 at 2007年10月15日 23:21
>よしや魔
へぇ〜、僕とは嗜好が違いますね!
まあ暗い映画で好きなのもありますけどね。また、苦しさは喜びを生むものだとは思いますけどね。
映画でわざわざ暗さを味わって現実の生を実感しなくても、現実には十分暗さはある。
なので、相対的に明るい映画が好きなのですo(^-^)o

暗い映画が嫌いでなければ、山田洋次監督の学校3を見てください☆
Posted by 映画委員長 at 2007年10月16日 07:57
俺も嫌いやな。まんま蘇るからな。絶望の淵に感動も糞もない。
Posted by at 2007年10月18日 07:04
>ななしさん
上品なバッドエンドってのはああいうのと違いますよね。
バッドエンドの中にも、何かしらメッセージがある。
人が徐々に死んでゆく様を見せられてもなあ…
Posted by 映画委員長 at 2007年10月18日 12:47
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